特に外国人旅行者の方に人気、と言われている宿が、東京の下町でサイクリングツアーを行っているTokyo Backstreets Bike Tourのコースでも通る谷中にある「澤の屋」旅館。

谷中そのものには何度も足を運んだことがあるTokyo Backstreets Bike Tourの代表ですが、この旅館までは足を延ばしたことがありません。
澤の屋では、リモートワーク向けのデイユースや、入浴のみのプランも提供しているのですが、デイユースと入浴をプラスすると、宿泊料金とあまり変わりません。ちょうど先月(2021年9月)で東京に出ていた緊急事態宣言が解除になったこともあり、思い切って宿泊してみることにしました。
澤の屋の場所は谷中、と紹介されることが多く、住所も確かに谷中なのですが、駅で言うと根津が至近。谷中ぎんざ商店街に近い日暮里駅からだと、かなり歩きます。
まずはフロントでチェックイン。

ご主人が出てきて、いろいろ説明しながら手続きします。こういうアナログなところが、人気の秘密なのかもしれません。

フロントには、オリジナルTシャツなどのお土産売り場も。

部屋はバス付きとなしがありますが、ベーシックなバスなしを選択。
外国人に人気の大きな理由が、畳敷きの和室。なるほど、日本人には見慣れた部屋ですが、これはいい思い出になるでしょう。

テレビはかなり小さめ。一般のホテルのテレビは、かなり大きなディスプレイであることが多いですが、日本の放送しか映らないのであれば、これで十分。

お茶のセットも、日本人にはおなじみですが、外国の方には目新しいと思います。ちなみに、ティーバッグではなく、茶葉が入っています。

洗面台は、ドアの所に。

建物は4階建てで、階段しかないようなので、バリアフリー的ではありません。
1階の階段登り口には、共用の冷蔵庫、グラス置き場があります。

1階のコモンスペース。

コーヒー、お茶などは、セルフサービスで飲み放題。

東京都内はもちろん、日本各地の名所やツアーのパンフレットがぎっしりと置かれています。

東京の観光案内をしてくれる機械もありました。

お風呂はふたつあり、ひとつは四角形。

もうひとつは、丸型です。

チェックインした夜は、谷中付近で久しぶりの居酒屋巡りを1人で堪能し、早めに就寝。翌朝は、このコモンスペースで朝食です。
朝食は、この基本メニューが440円と、ファストフード並みの価格。特に和食にこだわっていないのも、彼らのスタンスなのかもしれません。

パンは2枚で、セルフで焼きます。

こういうトースター、なんだか懐かしいです。
チェックアウトまで、館内を探検。4階には、コインランドリーがあります。

屋上もあって、洗濯物も干せます。

周りは住宅地なので、特に景色がいいわけではないのですが、日本人には珍しくもない日常風景こそ、外国の方には新鮮なんですね。

そういえば、ヨーロッパでよく見るような、同じ色一色に塗られた屋根なんか、日本人だったら誰でも写真撮りたくなります。
コロナ禍で、外国人向けの宿の閉業が相次ぐ中、澤の屋はふんばっています。まだ先は見えない状況の中、彼らのビジネスから、いいヒントをもらったような気がしました。